はじめに
Surface BookにNVIDIAのGPUが付けられる!ということで、 仮想サーバ上でGPGPUを試してみよう!と思ったけど、挫折したときの記録です。
Surface Bookゲット
持ち歩き用にずっとMacBookAirを使ってたけど、今どきメモリ4GBとかで結構不便を感じることが多かったので、 思い切ってSurface Bookを買ってみた。
オプションでNVIDIAのGPUが付けることができるということ。 ちなみに、Surface Bookでは、CPU/メモリ/ストレージ/バッテリといった主なモジュールは画面側についているけれど、GPUはキーボード側についているらしい。 こんな薄いのにcorei7だしメモリ16GB、SSD512GBでGPUつきとか、すごい!!!
ということで、ぽん!買ってしまった!高かった!!!
仮想サーバでGPU
とりあえずGPU使うならLinuxでしょ!と思った。 VirtualBoxでは、デフォルトでPCIパススルーの機能がないらしいので、使えない。 (Linux版のVirtualBoxでは、現在experimentalでextension packsがあるらしい。)Hyper-Vは仮想GPU対応しているということなので、 Hyper-V上にUbuntuたててみた。 よしよし、GPUが見えるか確認するぞ! どん!
$ lspci | grep -i nvidia
(何も表示されない。)
???
Hyper-Vの設定->物理GPUの設定を確認する。 Surface Bookには、
- Intel HD Graphics 520
- NVIDIA GeForce GPU
の2つのGPUを搭載している。
このうち、NVIDIA GeForce GPUを指定すると、 「このGPUはRemoteFXの最小要件を満たしていません」 とのこと。 Windows上で仮想CPUを使う場合、RemoteFXというのが必要らしい。 RemoteFXの詳しい説明は、以下参照。
Surface Bookに搭載されているGPUの調査
そもそも、GeForceのバージョンがかいてないけど、こいつは何者なのか。。。 DeviceManagerとか確認しても、バージョンがどこにも書いていなかった。。。
そこで、GPU-Zという、搭載されているGPUに関するスペックやステータスなどの情報が見られる軽量ツールをインストールしてみた。
尚、GPU-Zを使うには、OpenCLがないと、エラーが発生してGPU情報がうまく見られない。OpenCLインストール後は、OS再起動が必要となる。
GPU-Zで確認できたSurface BookのGPU情報はこちら。
この情報を、NVIDIAのGeForceのスペックページやNVIDIA モバイルグラフィックス・スペック性能比較|パソコン実験工房資料室で確認されるほかのGeForceシリーズのGPUのスペックと比べてみる。
- コア Surface BookのGPUの搭載コアは、GM108というものである。これは、他のNVIDIAシリーズのGPUで言うと、 GeForce 940M, 930M, 845M1, 840M, 830Mで採用されているらしい。 現在のノートPC用の最新はGeForce 980なので、決して新しくはなさそうである。
- メモリ ノートPC用のGeForce GTXシリーズでは、DDR3とGDDR5の2種類のメモリが利用されている。GPU-Zで確認されたSurface BookのGPUの搭載メモリは、高性能のGDDR5の方だった。 メモリ容量は、多くのGeForce900M/800Mシリーズが2GB以上であるのに対し、Surface BookのGPUの搭載メモリは1024MBと小さい。
分かったこと
- Surface Bookには、GeForce GPUが搭載されているけれど、仮想GPUは使えない。
- Surface Book搭載のGPUは、NVIDIA公式ページで確認されるどのバージョンのGeForceシリーズのGPUとも一致しない。 スペック的には、GeForce 940M, 930M, 845M, 840M, 830Mが近い。決して新しくない。
うーん、GPGPU目当てでSurfaceを買うのはやめた方がいいかも。 次また時間があったら、Windows上でcudaインストールしてGPGPUできるか試してみようかなー。
- GeForce 845MはNVIDIAの公式ページには載っていない。 [return]